ばにばにきょうだいのはなし(ばにばにきょうだいのはなし)

表紙絵

口絵1
口絵2
 マグレガーさんと ピーターと ベンジャミンの ちいさな おともだち みんなへ

挿絵1
 なんでも レタスを たべすぎると “さいみんこうか”が あるそうです。
 わたしは レタスを たべても ねむくなんか なりませんが、 そうはいっても わたしは あなうさぎでは ありません。
 さいみんこうかが てきめんだったのは、 なによりも ばにばにきょうだいの ことなのです!

挿絵2
 おとなに なった ばにばにベンジャミンは いとこの フロプシーと むすばれました。 だいかぞくを つくったこともあって、 せいかつは かつかつでしたが とても にぎやかでした。
 こどもたちの それぞれの なまえは わすれてしまいましたが、 まとめて フロプシーさんとこの ばにばにきょうだいと よばれています。

挿絵3
 いつも まんぞくに たべられたわけでは ありませんので ―― ベンジャミンは はたけを もっている フロプシーの おとうと、 あなうさピーターのところへ いっては、 よく キャベツを いただいていたものです。

挿絵4
 たまに あなうさピーターのところにも わける キャベツの ないことが ありました。

挿絵5
 そういうときには ばにばにきょうだいが のはらを こえて、 マグレガーおじさんの おにわの うらにある おほりの なかの ごみやまへと むかいます。
 マグレガーおじさんの ごみやまは ごちゃまぜに なっていて、 ジャムのびんが あったり かみぶくろが あったり、 はたまた しばかりきに かられた くさの かたまり (これは いつも べとべとで)、 それから くさった ペポカボチャが ころころ、 はきふるしの ブーツが ひとつふたつ。 ところが あるひ ―― なんということでしょう! ―― そだちすぎて はなまで さかせてしまった レタスが まとまったかず みつかったのです。

挿絵6
 ばにばにきょうだいは それはもう レタスを たらふく たべました。 すると じゅんじゅんに 1ぴきまた1ぴきと ねむけに まけて、 かられた しばのうえに そのまま たおれていきます。

挿絵7
 ベンジャミンは こどもたちほど やすやすと まけはせずに、 おちてしまうまえ あたまに かみぶくろを かぶって はえよけにするくらいには めを あけて もちこたえていました。

挿絵8
 ばにばにきょうだいは あたたかい ひざしのもと すやすやと ねむっています。 おにわの むこうの しばちからは とおく しばかりきの カタカタという おとが きこえてきます。 おほりの へりのあたりで あおばえが ぶんぶん いったり、 1ぴきの ちいさな おばさんねずみが ジャムのびん ふきんの ごみを あさったり していました。
(わたしには なまえも わかりますよ、 おねずみトマシーナ、 おっぽの ながい もりねずみです。)

挿絵9
 そのねずみさんが かみぶくろのうえを かさこそ、 そこで ばにばにベンジャミンが めを さましました。 ねずみさんは ふかく おわびして、 じぶんは あなうさピーターの しりあいだと つげます。

挿絵10
 ねずみと ベンジャミンが へりのすぐしたあたりで しゃべっていると、 あたまのうえから ずっしりした あしおとが きこえてきました。 するとふいに マグレガーおじさんが かりとった しばを どっさりと、 ねむっている ばにばにきょうだいの まうえに あけだしたのです! ベンジャミンは かみぶくろに かくれて ちぢみあがりました。 ねずみさんは ジャムのびんに みを かくしました。

挿絵11
 こうさぎたちは くさの ふりそそぐなか きもちよさそうに にやにやと おやすみしています。 レタスの さいみんこうかが つよかったので、 めざめることは ありません。
 みんな ゆめのなかで、 ママの フロプシーに ほしぐさの ベッドへ おしこまれているのです。
 マグレガーおじさんは ふくろのなかを みんな ぶちまけたあと、 したを のぞきこみました。 すると おもしろいことに くさのやまから ぴょこんと ちゃいろい こみみのさきが とびだしているのが みえるのです。 しばらく じろりと ねめつけました。

挿絵12
 やがて そのひとつに はえが とまると みみが ぴくりとしました。
 マグレガーおじさんは ごみのやままで よじおりて ――
「ひい、 ふう、 みい、 よお! いつ! むうも こうさぎ!」と いいながら、 つかんで ふくろのなかへ いれていきます。 ばにばにきょうだいの ゆめのなかでは ママに ベッドのうえで ねがえりを うたされたことに なっていました。 ねむっている あいだに ちょっとくらい めは あいても、 やっぱり めざめるまでは いかないのです。

挿絵13
 マグレガーおじさんは ふくろを しばると、 おほりのうえに おいて そのばを はなれました。